住宅ローンの滞納や任意売却を検討していると、
不動産業者から
「買取の方がいいですよ」
と言われることがあります。
もちろん、本当に買取が適しているケースもあります。
しかし、
「なぜそこまで買取を勧めるのだろう?」
と疑問に感じる方もいるのではないでしょうか。
今回は、不動産業者が買取を勧める理由について解説します。
そもそも買取とは
買取とは、
一般の買主を探す仲介ではなく、
不動産会社が直接物件を購入する方法です。
仲介
売主
↓
一般の買主
買取
売主
↓
不動産会社
という違いがあります。
理由① 早く契約できる
不動産業者が買取を勧める最大の理由は、
売却までのスピードです。
仲介の場合、
- 買主募集
- 内覧
- 値引き交渉
- ローン審査
などが必要になります。
一方で買取は、
不動産会社自身が買主になります。
そのため、
数日から数週間で契約できることもあります。
理由② 競売が迫っている場合に間に合わせやすい
任意売却では、
競売のスケジュールとの戦いになることがあります。
入札開始が近い場合、
仲介で買主を探している時間がないこともあります。
このようなケースでは、
買取が現実的な選択肢になることがあります。
理由③ 不動産業者にも利益がある
ここはあまり説明されない部分です。
不動産業者は、
買い取った物件を再販売することで利益を得ます。
例えば、
2,500万円で買い取り
↓
リフォーム
↓
3,000万円で販売
というケースもあります。
そのため、
不動産会社にとって買取はビジネスとして魅力があります。
理由④ 手続きが進めやすい
仲介の場合、
買主が見つかるか分かりません。
また、
買主が住宅ローン審査に落ちることもあります。
一方で買取であれば、
買主は不動産会社です。
契約がまとまりやすく、
スケジュールも立てやすくなります。
買取が悪いわけではない
ここは誤解しないでいただきたい点です。
買取そのものは悪い方法ではありません。
実際に、
- 競売が迫っている
- 急いで売却したい
- 荷物が多い
- 建物の状態が悪い
という場合には、
買取が最善の選択になることもあります。
注意したいケース
注意したいのは、
仲介で売却できる可能性があるにもかかわらず、最初から買取ありきで話が進むケース
です。
例えば、
- 販売活動の説明がない
- レインズ登録していない
- 広告掲載していない
- すぐに買取を勧める
といった場合には、
なぜ買取なのか確認した方がよいでしょう。
元銀行員・元保証会社担当者の視点
私が保証会社で任意売却案件を担当していた頃、
実際に様々な不動産会社を見てきました。
その中で感じるのは、
買取が向いているケースもあれば、
仲介の方が良いケースもあるということです。
重要なのは、
最初から結論を決めることではなく、
まず仲介で売れる可能性を検討することです。
特に競売まで一定期間残っている場合には、
仲介による売却でより高い価格を目指せるケースもあります。
一方で、
競売が目前に迫っている場合には、
買取による早期売却が売主にとって有利になることもあります。
私は不動産業者ではありません。
そのため、
特定の売却方法を勧める立場ではなく、
まず状況整理のお手伝いをしています。
必要に応じて、
売主様の利益を第一に考える提携不動産会社をご紹介することも可能です。
こんな業者には注意
次のような業者には注意した方がよいでしょう。
- 査定価格の根拠を説明しない
- 仲介の話をほとんどしない
- 他社への相談を嫌がる
- 契約を急がせる
- 買取以外の選択肢を説明しない
まとめ
不動産業者が買取を勧める理由は、
- 早く売却できる
- 競売回避に間に合わせやすい
- 手続きが進めやすい
- 不動産会社にも利益がある
からです。
しかし、
買取が常に最善とは限りません。
大切なのは、
仲介で売却できる可能性があるのか、
競売までどの程度時間が残っているのか、
という点を踏まえて判断することです。
住宅ローン滞納や任意売却でお悩みの場合は、焦って決断する前に、まずは状況を整理することをおすすめします。

