住宅ローンの滞納が続き、任意売却を検討している方にとって、不動産業者選びは非常に重要です。
任意売却は通常の不動産売却とは異なり、時間との勝負になることがあります。
特に競売開始決定通知が届いている場合や、入札期日が近づいている場合には、売却できる期間が限られています。
そのため売主は、
「早く何とかしなければならない」
という心理状態になりやすくなります。
今回は、任意売却で注意すべき不動産業者の特徴について解説します。
任意売却では「時間がない」ことが最大の弱点になる
住宅ローンを滞納し、代位弁済や競売手続きが進んでいる場合、売却できる時間は限られています。
通常の売却であれば時間をかけて買主を探すことができます。
しかし任意売却では、
・債権者との調整
・売却価格の確認
・買主探し
・契約
・決済
・競売取下げ
などを限られた期間で進める必要があります。
このため売主は焦りやすくなります。
注意すべき業者の例
注意したいのは、
本当は仲介で買主を見つけられる可能性があるにもかかわらず、
「買主が見つかりません」
「このままだと競売になります」
「もう買取しかありません」
と説明し、安い価格で不動産業者による買取へ誘導するケースです。
もちろん買取自体が悪いわけではありません。
実際に競売が迫っている場合、買取が有効な選択肢になることもあります。
しかし問題なのは、
仲介で売却できる可能性を十分に検討せず、最初から買取ありきで話を進めること
です。
買取は早いが価格は低くなりやすい
不動産業者による買取は早期売却できるメリットがあります。
一方で、
一般的には仲介による売却価格より低くなる傾向があります。
例えば市場価格が3,000万円の物件であっても、
買取では2,300万円~2,600万円程度になるケースがあります。
もちろん物件や地域によって異なりますが、
スピードと価格はトレードオフの関係にあります。
「買主が見つからない」と言われたら確認したいこと
不動産業者から
「買主が見つかりません」
と言われた場合には、
次の点を確認してみましょう。
① どのような販売活動をしたのか
・レインズ登録をしたのか
・ポータルサイトへ掲載したのか
・問い合わせ件数は何件か
・内覧件数は何件か
② 販売価格は適切だったのか
相場より高すぎれば当然売れにくくなります。
価格設定が妥当だったのか確認することも重要です。
③ 買取価格の根拠は何か
なぜその価格なのか。
仲介で売却した場合との差額はどの程度なのか。
説明を受けるべきです。
元銀行員・元保証会社担当者の視点
私が銀行や保証会社で住宅ローン延滞、代位弁済、競売案件に関わってきた中で感じるのは、
任意売却では売主が十分な情報を持たないまま判断してしまうケースが少なくない
ということです。
任意売却は、
金融機関
保証会社
サービサー
不動産業者
買主
など多くの関係者が関わります。
そのため、
不動産業者の説明だけを信じてしまうと、
本当に自分にとって最善の選択だったのか分からないまま話が進んでしまうことがあります。
特に注意したいのは、
仲介で売却できる可能性があるにもかかわらず、十分な販売活動を行わずに買取へ誘導されるケース
です。
もちろん買取が最善の選択となる場合もあります。
しかし、
本当に買取しか方法がないのかは慎重に判断する必要があります。
私は不動産業者ではありません。
そのため特定の売却方法を勧める立場ではなく、まずは状況整理のお手伝いをしています。
「競売開始決定通知が届いた」
「保証会社から代位弁済通知が届いた」
「任意売却を勧められているが、このまま進めてよいのか分からない」
このようなご相談を受けることがあります。
必要に応じて、私自身が信頼できると考えている提携不動産会社をご紹介することも可能です。
私がご紹介する不動産会社は、
・仲介による売却の可能性を十分に検討する
・買取のメリット・デメリットを説明する
・売主様に不利な情報を隠さない
・売主様の利益を第一に考える
という方針で対応しています。
注意すべき不動産業者の特徴
次のような業者には注意した方がよいでしょう。
・最初から買取を強くすすめる
・販売活動の説明が少ない
・他社への相談を嫌がる
・査定価格の根拠を説明しない
・契約を急がせる
・「もう時間がない」と不安を過度にあおる
まとめ
任意売却では、不動産業者選びが非常に重要です。
買取には、
・早く売れる
・競売回避に間に合う
・手続きが進めやすい
というメリットがあります。
一方で、
仲介より価格が低くなることが一般的です。
特に注意したいのは、
仲介で売却できる可能性があるにもかかわらず、十分な販売活動を行わずに買取へ誘導されるケース
です。
焦って判断する前に、
本当に買取しか選択肢がないのか、
仲介で売却できる可能性はないのか、
確認することが大切です。

